コンカレントエンジニアリング
設計から製造にいたるさまざまな業務を同時並行的に処理することで,量産までの開発プロセスをできるだけ短期化する開発手法。
コンカレントエンジニアリングとは、対応するVOC、品質、コストだけでなく、製造性、調達先、サービス性などを製品設計の初期から検討していくことを意図したもので、設計だけでなく生産,製造,資材、サービスなどの各担当者がプロジェクト開始から参画し、商品化を進めて行く。企画から始まって構想設計,詳細設計,解析・試作というステップをシーケンシャルに処理する従来手法に比べ,開発期間の短縮が期待できる。
もともと日本の製造業は前工程にオーバラップさせて後工程に着手しているが、設計変更に強い下流工程の高度なスキルに依存している部分があり、コンカレントエンジニアリングは提唱されてはいるものの、特定の部門にしわ寄せがいく等、なかなかうまくいってない実情もある。
コンカレントエンジニアリングの実現にあたっては、情報共有のインフラだけではなく、新業務プロセスの再設計、技術者の能力向上など多面的な活動が必要になる。